剥製(1) 伝統技法で作るペット・動物の剥製

伝統剥製製作技術

日本にも50年以上前から伝わる剥製技術のいわゆる標準製作方法があります。
当店の伝統技法による剥製製作は、この標準製作方法を基本とした伝統技法を採用しています。

保存管理の手間はあまりかかりませんが、それでも毛皮ですので紫外線と虫食いには要注意です。

以下の番号は技法比較表の番号に相応しています。

1.製作可能な動物の種類
哺乳類、鳥類、体重5kgを超える爬虫類
2.ポーズ
お座り、伏せ、立ち、など。
依頼時に指定したポーズで固定されます。
3.動き
可動領域は全くありません。
目が動く、手を上げ下げする、しっぽを振る、といったことはできません。
4.体の中に残るもの
皮や一部の骨が体内に残ります。
体外に取り除いたものを火葬にする場合は、個別に保管して剥製の完成と同時にご返却できます。
5.針金の有無
針金が体内に入ります。
体外に針金が見えることはほとんどありません。ただし、ポーズによってはどうしても針金を外に出さないと成り立たない場合がありますのでその際は飼い主さんに事前にご相談します。
6.納期
通常期であれば受注から納品まで2~4か月です。動物の種類や大きさで変わります。
7.出来上がりの硬さ
触ると硬いです。
生前の、ふわっとした皮膚の柔らかさありません。
動物さんの種類によっては、毛のお陰で剥製にしても触ると柔らかく感じることはあります。
8.重量の付加
重量を付加しなくても台座を付ければ十分に安定しますが、希望によって重くすることができます。
剥製は生前の体重よりも軽くなりますので、意図的に剥製に重さを加えることが可能です。(要追加料金)
ただし、生前の重さに近づけたいがために重くすると剥製の移動が大変になります。
9.色抜け
あります。毛が無いところは色が抜けますので着色で色味を付けます。
特に耳、鼻、お手手、口周り。白っぽくなる箇所は希望によって着色します。
10.台座や止まり木への固定
可能です。
「この動物さんならこの大きさ」という、当店の基準内の台座であれば台座の料金は製作料金に含みます。
鳥さんの場合は止まり木をご持参頂ければその木に固定します。指定の止まり木が無い場合は、小型の鳥さん用であればこちらで無料でご用意します。中型以上の鳥さんの止まり木はご相談ください。
11.口開け
動物の種類によっては可能です。(要追加料金)
可能:犬、猫、ウサギ、ハムスター、リス、フェレットなどの哺乳類
不可:鳥
ただし、可能としている哺乳類動物の中にも個体によって口開けが難しい場合がありますので、口開けで受注しても途中で口開け不可となることもあります。
12.目開け
目を開けた場合は義眼を入れます。
目を開けるか閉じるかはペットの剥製の場合は悩ましいところですが、これからどんなお顔やお姿のペットと暮らしていきたいかを想像してお決めください。

<目を開ける場合>
良い点:生前の目の美しさを見続けることができる。
悪い点:色味や大きさがどうしても生前の頃と完全に同じにはできないため、場合によっては違和感を覚える。
<目を閉じた寝姿の場合>
良い点:いつ見ても寝ているので、剥製になって動かないことに対して違和感なく安心して一緒にいられる。
悪い点:目を見ることができない。
13.火葬時に残る骨
剥製を火葬した場合には一部の骨と針金が残ります。